小柳徹さん。

昭和44年3月24日に亡くなった小柳徹さんについて色々調べた結果を残しておきたく思っております。

 

小柳徹
1948年(昭和23年)8月18日(水)誕生
1969年(昭和44年)3月24日(月)逝去
1954年(昭和29年)6歳

11月3日NHK「お話でてこい」ちょっと待って坊やでデビュー    

www.nhk.or.jp

 1956年(昭和31年)8歳

 1月16日さるじぞう
1957年(昭和32年)9歳
                                   

映画 善太と三平物語 風のなかの子供(東宝)(10月27日公開)
映画 善太と三平物語 お化けの世界(東宝)(12月 1日公開)三平役で出演。
                                     

コロの物語(昭和32年4月1日~昭和33年12月30日放送)のコロの役で出演。

 
コロの物語の本は、昭和33年9月10日発行の一巻を初めとして三巻鈴木出版さんから発行されている。
横浜市にある放送ライブラリーでコロの物語(474話)を聞くことが出来る。
コロの物語の作者は乾信一郎さん。


1958年(昭和33年)10歳
おねえさんといっしょ4月1日~1959年3月31日まで。1958年8月号の「たのしい4年生」、1959年1月号に記事が見ることが出来ます。
徹さんは、お兄さん役。おねえさんは横山道代さん。たっちゃんは、荒井行雄さん。
                                       映画  かあちゃんは犯人じゃない(大映)(5月25日公開)の野沢和夫役。  

 おかあさんの名前は澄江さん。(徹さんのお母さんも澄江さん)
 ドジを踏むな(東宝)(9月16日公開)沢井努役。
テレビドラマ                             

お父さんの季節10月13日~1961年(昭和36年)3月27日。克夫役。
煙突は笑っている。(11月2日放送)
レコード 
チュウちゃんが動物園へいったお話。チュウちゃん役。

 徹さんの初めての作品だと思われます。

1959年(昭和34年)11歳


映画 手錠をかけろ(東宝)(2月17日公開)早川登志夫役。
テレビドラマ
 ここに人あり(第76話)コメディ誕生(1月12日放送) 

 喜劇俳優サワケンの息子役。
 水の子(3月22日放送)
 ここに人あり(第93話)月の宿(5月20日放送) ケン役。
 ここに人あり(第98話)海に生きる(7月1日放送) サブ役。
 黎明先駆者森矗昶伝(8月2日~8月30日放送)
 ここに人あり(第107話)汐ざい(9月9日放送) 小使いの子佐助役。
 音楽劇 虹の歌(10月10日放送)
 ホームラン教室 大川トオル役。(アンパン)10月10日~38年3月30日。
  DVD第15話「元気出せ16番」あり。
 ここに人あり(第111話)里親先生(10月14日放送) 役名判らず。
 ミュージカルそりを忘れたサンタクロース(12月24日放送) お寺の息子役。
レコード
 ホームラン教室の歌とあこがれのホームランキング。くだものりょこう。
テレビ
ジェスチャー(5月5日放送)

ラジオ

あさって奥さん(朝日放送


1960年(昭和35年)12歳
テレビドラマ
 母ちゃんは犯人じゃない(1月2日放送)
 きょうも朗らか(2月5日~6月24日放送)
 ここに人あり(第130話)山の湯 五一役。
 パノラマ劇場(第10回)バラエティ番組(6月12日放送)
 ポンポン大将(9月4日~昭和38年4月5日放送)
 小学生役で出ておられた可能性がありますのであげさせていただきました。

 横浜市南区清水が丘197番地

 関東学院付属小学校6年(横浜市南区三春台4番地)

 

1961年(昭和36年)13歳
映画 ゲンと不動明王東宝)(9月17日公開) ゲンの役。
テレビドラマ
 水平線のかなたへ(1月1日放送)
 ニコニコ人生・夕焼け天使(8月6日~9月30日)
レコード
 ほがらか一家さ僕のうち(3月)キング(国会図書館

 かっぱのチンドンヤ(3月)キング
 手じなのおやこ(小柳徹詩)(3月)キング

 おさるのやきゅう(3月)キング
 直八子供旅(10月)キング(国会図書館
 母こそともしび(10月)キング
 おはじきぱらりこ「なんこなんこいくつ」(12月)キング(国会図書館
 すわのとのさま キング
東京六大学春季リーグ戦実況系応対早稲田(6月4日)


 1962年(昭和37年)14歳
テレビドラマ
 蒼い芽(3月22日放送)
 亭主・宿六・夫族(5月23日~12月26日放送)
 名探偵X氏(10月1日~4月8日放送)
  怪盗ブラック役。
 夜あけ朝あけ(11月18日放送)
ラジオドラマ
 僕の夢・戦争(1月28日放送)(再放送)
  第16回芸術祭奨励賞受賞。(本放送は、1961年)
 ここに夢の花開く、フライパンは知っている。(4月23日放送)
レコード
 俺あ三太だ(7月)キング
ラジオドラマ                             

土器の出る庭(7月1日放送)


1963年(昭和38年)15歳
テレビドラマ 
 ブリブリ王国は一大事(1月3日放送)
 泣くな太陽(4月1日~3月30日放送)新吉役

ラジオドラマ

 こどもの季節(9月3日放送)

 エノケンの出発進行(2月23日放送)

 

1964年(昭和39年)16歳
映画 
 青い性(大映)(8月22日公開)矢口三郎役。
 喧嘩犬(大映)(9月17日公開)少年労務者役。
 十七歳は一度だけ(大映)(12月19日公開)田中修次役。
ラジオドラマ
 17歳は何色?(9月20日放送)

 

1965年(昭和40年)17歳
映画 あゝ零戦大映)(9月4日公開)峯岸二飛曹役。
テレビドラマ 

 ザ・ガードマン(第27回)不敵な逃亡者(10月8日放送) 高校生役。
ラジオドラマ 

 東京の虹(5月22日放送)


1966年(昭和41年)18歳
映画
 処女が見た(大映)(1月29日公開)原史郎役。
 わが愛を星に祈りて(大映)(3月26日公開)佐伯英次役。
 ゼロ・ファイター大空戦(東宝)(7月13日公開)前田二飛曹役。
 ごんたくれ(大映)(10月29日公開)男子高校生役。
テレビドラマ
 鳩の橋(3月31日~4月7日放送)少年(小笠原忠)役。
 太陽の丘(34回)(12月6日放送)
 遊撃戦(第12話)斬り込み隊長(12月29日放送)

 

1967年(昭和42年)19歳
映画 
でっかい太陽(東宝)(9月15日公開)久米役。
テレビドラマ
 息子の縁談(1月2日~1月30日放送)
 泣いてたまるか「先生週刊誌にのる」(7月2日放送)今井(高校生)役。
 続風と樹と空と(第5回)(8月7日放送)
 挑戦者・続ある勇気の記録(第49回)「それから3年」(9月9日放送)
 これが青春だ第34話「これがケチだ」(9月10日放送)牛山正道(高校生)役。

 市子と令子(1)10月3日~11月28日
 お嫁さん(第3シリーズ) 尾崎奈々(10月4日~3月27日)清水和夫役。
 平四郎危機一発(第9話~26話)(12月2日~3月30日放送)山田正一役。
 
1968年(昭和43年)20歳
映画 
連合艦隊司令長官山本五十六東宝)(8月14日公開)
 白井一水(喜太郎の息子)役。
テレビドラマ
 春よこい(10月4日~3月28日放送)
 お嫁さん(第4シリーズ)早瀬久美(4月3日~9月25日)松井タダシ役。
 七人の刑事 お婆ちゃんと少年と(6月17日放送)
ヤング720(4月3日~翌年3月20日)
レコード
 真夜中の並木道、グリーンのノート(9月発売)

 

1969年(昭和44年)21歳
テレビ 
 あっぱれ親バカ(4月2日放送)
レコード
 二人だけの帰り道、ママと坊や(2月発売)

 

 

徹さんの映像が見られるもの。
DVD
テレビ  ザ・ガードマン(27話)
テレビ  ホームラン教室(第51回元気出せ16番)
テレビ  泣いてたまるか(先生週刊誌にのる)
テレビ  遊撃戦(斬り込み隊長)
映 画  あゝ零戦
映 画  ゼロ・ファイター大空戦
映 画  連合艦隊司令長官 山本五十六
映 画  ゲンと不動明王
映 画  でっかい太陽
映 画  処女が見た

 
再放送等で見られそうなもの
テレビ 泣いてたまるか(先生週刊誌にのる)(2012.1.30放送)
テレビ 平四郎危機一発(2010.1.6放送)
映 画 善太と三平物語   風の中の子供、お化けの世界(2013.3.25放送)
映 画 手錠をかけろ(2012.3.24放送)
映 画 ごんたくれ(2013.1.9放送)
映 画 喧嘩犬(2013.6.30放送)
映 画 ドジを踏むな(2009.6.28放送)
映 画 でっかい太陽(2010.10.26放送)
映 画 連合艦隊司令長官山本五十六(2013.12.17放送)
映 画 ゼロ・ファイター大空戦 (2014. 1.28放送)
映 画  あゝ零戦(2014. 2.1放送)
映 画 ゲンと不動明王(2014.2.7放送)


映画館で上映されそうなもの
映 画 ゲンと不動明王(2002.1上映) 
映 画 喧嘩犬     (2010.7上映)
映 画 処女が見た  (2011.10上映)
映 画 でっかい太陽 (2012.7上映) 
映 画 ゼロ・ファイター大空戦 (2013.7上映)

YOUTUBE

映 画 善太と三平物語   風の中の子供、お化けの世界
映 画 ごんたくれ
映 画 ドジを踏むな
映 画 でっかい太陽

映 画 かあちゃんは犯人じゃない

映 画 わが愛を星に祈りて

テレビ お嫁さんシリーズ早瀬久美2,5,9,12,15,17,19,22
テレビ お嫁さんシリーズ尾崎奈々2,3,8,9,15,20,22

 

以前に見ることが出来たもの(YOUTUBE
テレビ お嫁さんシリーズ早瀬久美第1回前編
テレビ お嫁さんシリーズ尾崎奈々最終回

 

徹さんは映画、ドラマに出演されています。
関連の図書からどのように演じられたか想像してみるのもよいのではと思います。
坪田譲治 
      善太と三平物語(映画)  風の中の子供  お化けの世界
     風の中の子供は1936年朝日新聞の夕刊に新聞小説として掲載されて

     おります。
・宮口しづえ 
       ゲンと不動明王(映画)
・小笠原 忠 
        鳩の橋(テレビドラマ) 會津八一記念館(新潟)鳩の橋 
         教育者 會津八一と少年昭和40年芥川賞候補
・石坂洋二郎   
         続風と樹と空と(テレビドラマ)
         十七歳は一度だけ(映画)(原作青い芽)
         青い性(映画)(原作金の糸、銀の糸)
乾信一郎  
         コロの物語(ラジオドラマ)(国会図書館、漫画)
・高垣 葵  
         ホームラン教室(テレビドラマ)
仁木悦子  
         かあちゃんは犯人じゃない(映画)(テレビ ドラマ)
         (映画のシナリオ)(京都府立図書館)
・林 房雄  
         息子の縁談(テレビドラマ)
住井すゑ  
         夜あけ朝あけ(テレビドラマ)
山岡荘八  
         泣くな太陽(テレビドラマ)(国会図書館
・佐伯浩子  
         わが愛を星に祈りて(映画)(国会図書館)
須崎勝弥
         これが青春だ(テレビドラマ)
筒井敬介  
         おねえさんといっしょ(NHKラジオ番組)(追記)
・         おはなしでてこい(NHKラジオ番組)(追記)
城山三郎  
         黎明先駆者森矗昶(テレビドラマ)男たちの好日
・樫原一郎  
         手錠をかけろ(映画)警視庁物語 トランペット刑事

連合艦隊司令長官山本五十六東宝シナリオ選集(熊本県立図書館)
・夜あけ朝あけ 片岡薫シナリオ文学選集(国会図書館
渥美清の泣いてたまるかシナリオ集5(テレビドラマ)

徹さんのことが書いてある本
景山民夫    転がる石のように   どんな人生にも雨の日がある

浅田次郎    霞町物語

映画の台本(追記)
・ごんたくれ
・でっかい太陽
かあちゃんは犯人じゃない
テレビの台本(追記)
・ホームラン教室
・ヤング720
・鳩の橋
・続風と樹と空と(第5回)恋せよ乙女
・夕やけ天使(第36回)おばさん親分
・ここに人あり(第111回)里親先生

ラジオドラマの台本

・ここに夢の花開く、フライパンは知っている(国会図書館

 ・ホームラン教室の歌 レコード CD DYD YOUTUBE
 ・あこがれのホームランキング レコード
 ・俺あ三太だ レコード CD YOUTUBE
 ・真夜中の並木道 レコード YOUTUBE国会図書館
 ・グリーンのノート レコード YOUTUBE国会図書館
 ・ママとぼうや レコード YOUTUBE国会図書館
 ・二人だけの帰り道 レコード YOUTUBE国会図書館
 ・コロの物語(お父さんの唄)CD YOUTUBE
 ・チュウちゃんが動物園へいったお話し(朗読)レコード YOUTUBE
 ・くだものりょこう レコード(国会図書館
 ・なんこなんこいくつのレコード(国会図書館)(玉川大学図書館)
 ・ほがらか一家さぼくのうちのレコード(加藤省吾作詩)(昭和36年3月)

  (国会図書館

 ・かっぱのチンドンヤ(夢虹二作詞)(昭和36年3月)
 ・手じなの親子のレコード(小柳徹作詩)(昭和36年3月)

 ・おさるのやきゅう(まどみちお作詞)(昭和36年3月)
 ・直八子供旅のレコード(藤間哲郎作詩)(昭和36年10月)(国会図書館
 ・母こそともしびのレコード(山崎喜八郎作詩)(昭和36年10月)
 ・すわのとのさまのレコード(島木赤彦作詩)(昭和36年)
 コロの物語の歌
  お父さんの唄, お母さんの唄, どこにも花が咲いている, やさしい人に
ラジオ放送分で聞くことが出来るもの  
・お話でてこい(1956年1月16日放送) さるじぞう(番組公開ライブラリー)
・コロの物語(1958年12月23日放送) 放送ライブラリー

                     (横浜情報文化 センター8階)

 

映画
善太と三平物語(風の中の子供)(1957年)
善太と三平物語(お化けの世界)(1957年)
かあちゃんは犯人じゃない(1958年)
ドジを踏むな(1958年)
手錠をかけろ(1959年)
ゲンと不動明王(1961年)
十七歳は一度だけ(1964年)
喧嘩犬(1964年)
青い性(1964年)
あゝ零戦(1965年)
ごんたくれ(1966年)
処女が見た(1966年)
わが愛を星に祈りて(1966年)
ゼロ・ファイター大空戦(1966年)
でっかい太陽(1967年)
連合艦隊司令長官 山本 五十六(1968年)

 

母ちゃんは犯人じゃない
 製作意図には、『どんな環境におかれても積極的に生き抜いていく少年の勇気を
  描きたい』とあります。冒頭にシャボン玉。シャボン玉を作る石鹸がこの事件
  に大いに関係があります。徹さんは、主役で、和夫役です。父親が平造。母親
  が澄江。徹さんの台詞をあげます。 
かあちゃんをいじめるとうちゃんなんて大きらいさ』
かあちゃん、信公のおばさんがいっていたよ。かあちゃんはほんとうはべっぴんさんなんだって本当?』平造が殺され、かあちゃんが警察に連れて行かれます。
『(ハッとして)かあちゃんをどこへつれていくんだ かあちゃんはわるいことなんかしやしないぞ』
かあちゃん かあちゃんはなにもしないぞ いじめちゃだめだ 』
『ちきしょう かあちゃんは犯人じゃないぞオ 人ごろしじゃないぞオ 』
ナレーションも多く使われています。
『なかよくあそんでおあげか・・・おれはあかん坊じゃないんだぞ』
『なんでえ、みんな、へんな顔しておれを見やがるおれのかあちゃんは犯人でなんかありゃしないんだからな』
『ちきしょう みんなだ、みんな、おれのかあちゃんを犯人だとおもってやがるんだ』
かあちゃん、何してんかなア?どこにいるのなかア?・かあちゃん
あいつだ あの白豚がとうちゃんをころしたんだあいつならきっこう屋でみたことがある』
道(土手)の場面があります。コロの物語を思い出します。
夕日に輝く放水路その土手を和夫がぼんやり歩いていく。
和夫の足元にまとわりつく宿無しの仔犬。
『(ポケットからせんべいを出して)ごちそうだぞ(と放ってやる)』
和夫自身が殺されそうになる場面
『・・ちきしょう・・はなが、のどが、だめだ 胸も、のども、ふくれあがってはれつしちゃいそうだ かあちゃんかあちゃん、かあちゃあん 』
エンディング
澄江の手をひっぱるように和夫がくる。和夫、得意である。
澄江会釈をしながら和夫の手を握りしめる。(中略)母子に夏の陽が降りそそぐ
『だから、おれいったろ、かあちゃんは犯人じゃないって』


コロの物語の歌
コロの唄
お父さんの唄(歌唱 小柳徹くん)

お父さんは青い雲 いつもそっとみてるよきっと
お母さんはそよぐ風 いつもそっとささやくきっと
ワンコロワンワンコロコロ
ワンコロワンワンコロコロ
ワンワンワン

お母さんの唄(歌唱 小柳徹くん)

夢みていたよお母さん さめりゃ野原をわたる風
どこかで どこかで 僕を呼んでるなあ

どこかで花が咲いている(歌唱 小柳徹くん)

コロコロコロとみんなが呼ぶけれど
コロコロコロと呼んでは行っちまう
一人ぼっちの風の中 一人ぼっちでないて見る
ワンワン
でもさ でも ぼく淋しかないさ だってこの風このにおい
どこかで花が咲いているんだ どこにも花は咲いているんだ

クルクルクルと廻るよ風車
クルクルクルとせわしく日が暮れる
ひとりぼっちの星の下
ひとりぼっちで夢を見る ワンワン
でもさでもぼく悲しくないな
だって夢ではどの人も
やさしい星だ親切なんだ
気のいい星だいい人なんだ
コロコロコロ・・・・・

やさしい人に(歌唱 小柳徹くん)

やさしい人に ぼく やっと
やっと会えたと思うのに
やさしい人は すぐ みんな
みんな遠くへ 行っちゃうな
だから
ひとりで
ワン ワン ワン ・・・・・・

 

川の朝もや(歌唱 荒井恵子さん)

川の朝もや港のさ霧 晴れりゃ底抜け青い空
あれだあそこだ幸せ一つ
コロコロ きれいなひとみ ワンコロリンと虹の歌

山の夕やけ 都のあかり 暮れりゃきらめく青い星
あれだあそこだ幸せ一つ
コロコロ 小さなしっぽ ワンコロリンと花の夢


コロの物語(乾信一郎作)より
あの街角にもこの小道にも
今日も誰か待っている
知ってるよ わんわんわん
知ってるよ わんわんわん
ほらほらコロの コロの のぞみがしあわせが

 


「ホームラン教室」 作詞 高垣葵 作曲 真木信夫  歌唱 小柳徹

僕らは 町の子 元気な子
空を仰げば テレビ塔
皆で いこう 胸はって
ほら ホームランだよ ホームラン
ホームラン ホームラン ホームラン教室

ツーストライク ノーボール
それでも ニッコリまけないで(ぞ)
皆で 進もう 肩くんで
ほら ホームランだよ ホームラン
ホームラン ホームランホームラン教室

最終回だがんばっていこうぜガリからだな
 うん
 ガリ死んでも出て
 チエッ ミドリちゃん死んだら出られやしないよ
 いいからがんばれ俺が続くからな
 こしいれてな
 三対0と大きくリードされた丘の上ホーマーズ最後の攻撃
 この回のトップバッターガリよく選んでついにフォアボー ルつづくトチ三塁のエラーでノーダン一、二塁絶好のチャ ンスです
 ネズミ一発ナ
 まかしとけ
 ピッチャーあがってるぞ
 わかっているよボロ助
 バッターネズミ打った、打ったヒット、ヒットであります
 ショート強襲のヒット
 いいぞ、いいぞ、いいぞ
 ノーダン満塁徹ちゃんがんばって
 アンパンさよならホーマーな
ノーダン 満塁 それチャンス
大きなホームラン かっとばせ
皆で 歌おう 声あわせ
ほら ホームランだよ ホームラン
ホームラン ホームラン ホームラン教室


あこがれのホームランキングの歌詞。
作詞 丘灯至夫さん  歌 鳴海日出夫さん、小柳徹さん

ひろいスタンド超満員の
人が見ている手にあせにぎる
待っていたんだでっかいやつを
「たのむぞ」「たのむよ」
よっしゃー一発ホームラン
ああ僕の夢君の夢
ホームランキング

涙うるませ胸おどらせて
母も見ているあのスタンドで
ここは一発力のかぎり
「ねらってけ」「ねらうんだ」
一打逆転ホームラン
ああ僕の夢君の夢
ホームランキング

敵も味方も見守るうちに
ちから一杯センター越えた
こころはればれホームを踏めば
「よかったぞ」「よかったな」
ベンチとびだす顔と顔
ああ僕の夢君の夢
ホームランキング

 

なんこなんこいくつ  若谷和子童謡集「小さい木馬」

兄さんこぐまと 妹こぐま
両手を合わせて なんこなんこいくつ
おててをひらいて ぐみの実の
なんこなんこいくつを ちょっとたべた

兄さんこぐまと 妹こぐま
かわいくおすわり なんこなんこいくつ
おててをひらけば くわの実の
なんこなんこいくつが つぶれてた

 

NHK児童文学賞受賞記念(昭和39年)若谷和子さん20歳の時でしょうか。(サトウハチロウさんのコメントより)歌は小柳徹さんです。
私の資料では昭和36年12月となっております。若谷和子さんは17歳となりますが。

 

くだものりょこう

「りんごです。13時 出発です。くだもの列車は東京へもうすぐ発車の東京へ。 
(おーい待ってくれ 僕らも一緒に連れって 東京へ一緒に連れてって。)
いがぐり痛いよあっちいけ さわっちゃいやいやあっちいけ、いがぐり痛いよあっちいけ だめだめ一杯満員だ、いがぐり痛いよあっちいけ こちらも一杯満員だ、いがぐり痛いよあっちいけ 満員満員満員だ。
(どこへ行っても嫌われるどうして僕は嫌われる。)
ここにうまそな果物だ、りんご、みかん、ぶどうとかきが、さてさてどれから食べよかな。
(これは大変助けよう意地悪猿を追っ払え。)
あいたった、あいたった、降参降参ごめんなさい。
いがぐりさん有難うさっきの意地悪ごめんなさい、いがぐりさんいがぐりさん仲良く東京へ行きましょう。
さようならお元気で僕は峠でお見送り。
(発車。)
がたごとがたごと東京へくだもの列車は東京へ、がたごとがたごと東京へくだもの列車は東京へ。」

徹さんは、(  )の部分を歌っておられます。


ここで終わっておりますが、チュウちゃんが動物園へいったお話と同じのレコードですのでまだ続きがあると思っております。
徹さんはいがぐりさんです。友竹正則さんがお猿さんです。
レコードを聴いて書きましたので間違いがあるかもしれませんご参考までに。私は折に触れて聞いております。国会図書館に存在いたします。

 


おらあ三太だ
作詞 加藤省吾 作曲・編曲 渡辺岳夫  歌 小柳徹

俺のうちは水車小屋 大の仲良し 4人組 遊ぶことなら
気が合うだ 「定だ」「留だ」「あたいは花子」
歩こう 歩こう 歩こう ありゃりゃりゃりゃ 
お父(とう)が来たぞ おらぁお父に ちょぴり弱い

俺の学校 楽しいぞ いびきぐうぐう あれ誰だ 
弁当だしたぞ何するだ「うふっ」「誰だ」「あたいじゃないよ」
食べよう 食べよう 食べよう ありゃりゃりゃりゃ
お昼じゃないぞ 花荻先生 ほら 見ているぞ

俺の村は 山の村 でかい湖 すぐそこだ
きつね うさぎも 飛び出すだ 「俺たち」「みんな」
「ほがらかだよ」かけよう かけよう かけよう
ありゃりゃりゃりゃ そっちじゃないぞ チョビがかけたぞ
負けずに駆けろ

 

すわのとのさま

作詞 島木赤彦 作曲 山本雅之  唄 小 柳 徹

すわのとのさま牡丹餅好きで宵に九つ朝七つ
二つ残して袋に入れて馬に乗るときゃボタンと落とし
とるに取られず捨てるにゃ惜ししそこで家来衆皆目をつぶる
けらいまなこはつぶりもしよがやねのからすがみてござる

 

 


チュウちゃんが動物園へいったお話


ぼくチュウちゃんネズミの子だよ
いい天気だなおねえちゃん動物園に行こうか
へへへこのへいの穴からもぐりこんじゃおうよ、うわあ木の枝が歩いてる
木の枝かなあんだ
ふーんそうかあ子鹿がはねてくるよ子供の鹿には角がないんだね
ねえおねえちゃんみんながぞろぞろ動物園に入っていくよ
僕たちも行ってみようよ

ラクダふふふふ邪魔じゃないかな背中のあのこぶ

え、だあれだろう ヤマアラシふーんすごいな体じゅう針が生えてるだけどなんで兄弟なんて言ったのだろう
ふーんそうなの
じゃまーま、まあねお大事にまたくらあね
ふえーおねえちゃん動物園って変なのばかりいるね

う、うんそうだね。わっあれなんだろうきれいだな
ねえ、姉ちゃんほかんところへいこうよ
ちえ、ならいいよひとりでいっちゃうから

うわあ
あああーよかったふーん

だけどあんな大きいカバでさえこわくないとすると動物園にはこわいものなんかいないんだな

ふといなわがころがってるぞ じゃまっけだな けとばしてやれ
ひやっへびだ
へえはっはっあ、ああたすかった

誰なのきみ、え、ワライカセミだって何がおかしいんだい蛇なんかこわかったんじゃないんだぞちょっとびっくりしただけなんだぞなに、まけおしみいうんならライオンのそばへいってみろってああ行くよどこにいるんだいここ、ここにいるってなーんだへん犬ころじゃないかおいワン君
へへちっとも、こわくないようだワン君

わあおーきゃああ虎だ
と虎がこちらへやってくる


うわーいチュウちゃんの空中旅行でござい、よしあの丘に降りようかな
ここはどこだふんふんこの丘はなかなかいいながめだなあ
おやあそこに鶴がいる長い脚だな

ああ丘が揺れだした大地震だあっお姉ちゃん、お姉ちゃん助けて
えっあれほんとだぼくあわてもんだなあいけねえ
ありがとうぞうさんうれしいなぼくクレーン
らくちん、らくちん、どうもありがとうぞうさん
どうもぞうさん
ああペンギンさんペンギンさんこんにちは
ああおもしろかったね さあ おつぎへいこうよ
あれあのタヌキみたいなの眼鏡をかけてきょろきょろしているの
アナグマさんおうちが恋しいんだってお姉ちゃんぼくもうちへ帰りたくなっちゃった
テレビ塔が揺れてる
ねえキリンさんそんなに背が高いと遠くまで見えるでしょう
ええ何だって見えるじゃあねこの囲いの後ろには何がいるの
えっえっおサルおサルがおにごっこしているって
ほんとかなあ行ってみようよお姉ちゃん
うわあいるいるおサルがいっぱい
おねえちゃんもう夕方だよそろそろ帰ろ
モノレールいいなあうわあ出発だ
ああ風だ
ああさっきの小鹿だ
おーいヤマアラシさんごきげんよう
うわあトラだ
さようなら
動物園さようなら


ここでは、徹さんの台詞のみを上げさせていただきました。
わかりにくいかとも思いますが、いずれ歌を含めて作ってみたく思っております。
この曲はレコードとして最初に発売されたものです。

 

二人だけの帰り道

作詞 山上路夫 作曲 いずみたく 編曲 渋谷毅 歌小柳徹
徹さんが20歳のときの作品(昭和44年2月)

帰ろうね 街の灯も消える わがままは言わず 送ってゆくから 
この並木道 終わるまで 歩こうね二人 今日のなごりに 星空の下を(に) 

肩を寄せながら

 

信じてね ぼくの愛の心を 泣かないでいつも 君のそばにいる 
この愛の日の その向こう いつの日か二人 結ばれる日が 
来るだろう君と その日を待とうよ

 

帰ろうね ママが待っているだろう 約束をしよう明日も会おうね 
すぐ夜明けなら やって来る おやすみよ甘い 夢を見ながら 
眠ってる時も 愛は育つのさ

 


真夜中の並木道

作詞・作曲 久遠寺 弦(小柳徹)編曲ありたあきら 歌小柳徹 
 徹さんが20歳のときの作品(昭和43年9月)  


あなたと歩いた真夜中の並木道  いつもと違って今夜は切ない
失くしてしまった二人の絆に 肩をふるわせて泣いてたあなた 
仕方のないことさ ふり返ってみても いたづらに昔を 想いだすだけさ 
さよならと一言で 終わってしまうのに  何も言えずに歩き続ける 

 

 二つの足音は虚しく響いて 枯れた落葉が風に舞う 仕方のないことさ 
ふり返ってみても いたづらに昔を 想い出すだけさ

 

見しらぬ街へ続くきざはし 別れて行くのさ ここから先は

 

 


グリーンのノート

作詞 久遠寺 弦 作曲 久遠寺 弦 編曲 ありた あきら唄 小 柳 徹


二人でこっそり書いた いたづら書きのノート お茶を飲みながら 
肩をならべて書いた グリーンの表紙のノート
雨が降ってたあの日 黙って私に差し出す ノートのスミに小さく  あなたらしいあの字で 書いてあったわ「好き」だと
そんな二人だったのに 離れて暮らさなければ いけなくなったあの夜   あなたは私に はじめて はじめて くちづけしてくれた

あなたの残して行った ボロボロのこのノート 二人の愛の暮しの  想い出がつらいから 燃やしてしまうのよ
だけれど私は待ってる あなたの帰って来るのを そしてあなたがついたら おかえりなさいと 大きなからだにとびつくでしょう
私の心のノートに 行ってしまったあなたの想い出が しみついて 消そうとしても消えない ちっちゃな恋のしるし ちっちゃな恋のしるし

 

ママと坊や
作詞 久遠寺 弦 作曲 久遠寺 弦 編曲 渋 谷 毅  唄 小 柳 徹

ねえ何故 春になるとお花が咲くの 蝶々も楽しそうに 飛んでくるよ それは 
坊やがいい子だから 神様が呉れた ごほうびよ

ねえ何故 夏になると暑くなるの 小鳥もお池で 水あびしてるよ それは 
坊やが真っ黒な 元気のいい子に 育つように

ねえ何故 秋になると葉っぱが散るの 通りのポプラも 淋しそうだよ それは 
坊やに 又来年 素晴らしい春を みせるため

ねえ何故 冬になると木枯らし吹くの 冷たい雪も 降ってくるよ それは 
坊やがお外に出ても お家の暖かさ 思い出すため

 

加藤省吾作詞。小川寛興作曲。小柳徹歌。

ほがらか一家さ僕の家
おこりっぽいけどとうさんは
とっても弱いよかあさんに
どこでもハイやさしくウン
とうさんはかあさんが
かあさんはとうさんが
僕はどっちも好きだ
ほがらか一家の歌声が
きょうも流れるアハハハハ

 

いつでもにこにこ僕の家
けんかなんかはしたことない
とってもあまいよかあさんは
なんでもハイやさしくハイ
かあさんはとうさんが
とうさんはかあさんが
僕はどっちも好きだ
ほがらか一家の歌声に
どこの家でもアハハハハ

 

おせっかいやきのとうさんは
涙もろくて人よしで
失敗してもしかられる
それでもハイやさしくウン
とうさんはかあさんが
かあさんはとうさんが
僕はどっちも好きだ
聞けば誰でもアハハハハ

 

 

1、おさるの やきゅうが はじまった バットは まっかな にんじんで
ボールは みかんの ちいさいの うったら バットが おれちゃった
アッハッハッハ おれちゃった

2、おさるの やきゅうの おうえんだん うさぎに たぬきに りすや くま
おやまの なかよし あつまって とんだり はねたり おおさわぎ
アッハッハッハッ おおさわぎ

3、おさるの やきゅうは おもしろい みんな つかれて ひとやすみ
バットの にんじん たべちゃって ボールの みかんも たべちゃった
アッハッハッハ たべちゃった

 

小柳徹さんの作詞。

 

おいらのとうちゃん ようきな手品師だい
丸い目だまに ぶしょうひげ
でっかいおなかを ポンとたたいて
(セリフ)
たねもしかけもないアルヨ
シルクハットからはとが出た
青いお空にちぎれぐも
死んだかあちゃん思い出すけど
手品はじめりゃ天国さ
今日もいくいく手品の親子

 

おいらのとうちゃんようきな手品師だい
とても手品うまいのさ
お客はいつでも大入りまんいん
(セリフ)
ほうらほうらごらんのとおり
小さなたまごが鳥になる
空にぽっかりお月様
おいら二人さ淋しかないさ
手品やってりゃ天国さ
今日もいくいく手品の親子

 

おいらのとうちゃんようきな手品師だい
とりいだしたる白い紙おなかをゆすっておどけてみせて
(セリフ)
さあて、いちまいにまいさんまいーと あとのいちまいでおしまいさ
赤い夕やけ日がおちた かあちゃんいなくて淋しいけれど
手品手品でごきげんさ またくる日まで さようなら

 


コロの物語
 ここは、東京の築地あたり、大川ばたにそって、大きな倉庫が、いくつもならんでいます。
 ポンポンポン・・・と、ひびいてくるポンポンじょうきの音と、ときどき遠く工場のサイレンが聞こえてきます。ここがコロの、生まれこきょうなんです。でも、コロにはまだ、コロという名前はついていないんです。
 日本一にぎやかなまち、銀座からはほど遠くないのに、人通りも少く日当たりがよくて、静かな所です。コロたちの家は、ここの大きなそう庫のうらにあって、何かの道具を入れておく、大きなはこのような家でした。
 コロのうちは、おかあさん犬と、コロと、コロのいもうとの三つで、毎日をほんとうに静かに、くらしていたんです。
 ところが、けさは、ちょっといつもとは、ようすがちがうのです。
 「どうしたんだろうな、おかあさんは・・・」
 「どうしたんでしょうね」
 「いつもだと、おてんとうさまが出る前に、帰って来るんだけどね。」
 「こんなことって、はじめてね。」
 コロと、いもうとは、クークーはなをならしながら、おかあさんの帰りを待っているんです。
 「あ、おなかが、すいちゃった」
 「何か食べたいな」
 「ふふ、何か食べるよか、おかあさんのおっぱいがほしいんだろう、おまえなんか」
 「ふん、あんなこといって、おかあさんが帰って来ると、一番におっぱいに、しゃぶりつくのは、おにいちゃんよ」
 「うそだい、ぼくおっぱいなんか、ひとつもなくても、へいき・・・」
 「ほんと」
 「ほんとさ。おかあさんがいま帰って来ても、ぼくおっぱいなんかに、しゃぶりつかないよ。」
 「もし、しゃぶりついたら、おかあさんが持って帰ったごちそう、食べちゃいけないわよ。」
 「あ、いいよ ぼく、おかあさんのおっぱいバイバイだもん」
 ふたりは、そんなことを話しながら、いっしょうけんめい待っているんです。でもおかあさんは、どうしたのか、帰って来ないんです。

コロたちのおかあさんは、のら犬なので、だれも食べ物をくれる人がいません。じぶんの食べ物をさがすだけでも大へんなのに、このごろでは、コロたちが大きくなったので、おかあさんのおっぱいだけでは、すまなくなりました。コロたちの食べ物までも、持って帰ることは、おかあさんにとっては、大へんな仕事なんです。
 はじめ、コロのきょうだいは、四つもいたんですけど、こんなわけで、いつのまにか、コロといもうとの、二つだけになってしまったんです。
 ふたりとも、もうおなかが、ペコペコなんです。
 「おい、そう庫のおもての方へ、行ってみないか」
 「そんなことをしたら、おかあさんにうんと、しかられちゃうわよ。」
 「うん、おもての方へ行っちゃ、いけないって、いつもおかあさん、いってたね。」
 「だけど、ちょっといってみましょうか。」
 「うん、何かおいしい物が、あるかも知れないよ。」
 「そうね、おかあさんだって、いつもあっちの方から、おいしい物もってくるわね」
 「おい、いってみよう」
 そうだんがきまります。大きな山のような、そう庫とそう庫の間のほそい道を、おそるおそる歩いて行きます。おもて通りへぬけるさかいに、金あみがはってありましたが、その金あみには、通りぬけられるだけの、小さなあながあいているんです。
 「あ、このあなから、おかあさんは出て行ったんだ。おい、ぼくたちも、出て行ってみよう。」
 「なんだか、あたし、こわいわ」
 おもて通りには、トラックや、オートバイが、はげしい音をたてて、通りすぎていきます。コロはいもうとを、はげますように、
 「でも、向こうの方には、おいしい物があるんだよ、きっと・・・」
 「そうね。」
 「さあ、元気出して、かけ出して行こう。」
 「こわいわ、あたし。」
 「いいから、ぼくについておいで いいかい。ほら、一、二の三 」
 コロといもうとは、思いきって金あみからぬけだすと、ほえながら、通りをかけ出して行きます。コロは通りがかったトラックについて、いっしょうけんめいかけ出したんですけど、いもうとの方は、山のような大きなトラックが、こわかったとみえて、はんたいの方へ、どんどんかけ出して行ってしまいました。
 こうして、小さい子犬のきょうだいは、わかれわかれに、なってしまったんです。また、いつどこで、出会えることでしょう。・・・。